4月の誕生石:ダイヤモンド

もっとも有名な宝石・ダイヤモンド

4月の誕生石は、憧れの対象として不動の人気を誇るダイヤモンド。その美しい輝きは世界中で愛され、宝石の中でももっとも有名です。数多くの逸話を持つダイヤモンドの魅力をご紹介していきたいと思います。

永遠の輝きを持つダイヤモンドの歴史

地球上でもっとも固い鉱物といわれているダイヤモンド。
その歴史は非常に長く、現在見つかっているもっとも古いダイヤモンドは、約45億年も前に生成されたもの。人類が生まれる何十億年も前からダイヤモンドは存在していたことになります。

現在はロシア、ボツワナ、コンゴ民主共和国などで多く発掘されていますが、紀元前に多く発掘されていたのはインドでした。
しかし、カッティング技術がまだ発達していなかったこともあり、インドの人々にとってダイヤモンドは特別に美しい宝石という意識はありませんでした。また、インドでは「ダイヤモンドには研磨すると失われてしまう不思議な力がある」と考えられていたため、長い間研磨されないまま使用されていたといわれています。

古代ローマ時代に入ると、ダイヤモンドはインドからはるか遠くのローマの人々へと伝わっていきます。
当時非常に珍しい硬い宝石であったことから、病気や天災から身を守る護身符や魔除けなど、神秘的・呪術的なものとして広まっていきました。研磨方法が確立され、美しい宝石として認知されるようになったのは15世紀以降といわれています。

ダイヤモンドの価値はどうやって決まる?

専門家がダイヤモンドの特徴を比較し、価値を定めるための基準が「4C」です。
4Cとは、Carat(重量)、Color(色)、Clarity (透明度)、Cut(研磨)の頭文字を取ったもので、この4Cによってダイヤモンドの価値や価格が決まります。

Carat(カラット/重量)

カラットは宝石の重さを表す単位です。
1カラットは0.2gで、直径は約6.5mm。重くなればなるほど稀少価値は高くなります。

Color(カラー/色)

ダイヤモンドは黄みがかったものが多いため、無色透明のものほど高く評価されます。
一方、色がはっきりしたものは「ファンシーカラー」として別の基準で評価され、中には非常に稀少性が高く高値がつけられるものもあります。
レッド、グリーン、パープル、オレンジは特に珍しく、それに続きピンクとブルーも有名です。大きく鮮やかなものほど価値は上がります。

Clarity (クラリティ/透明度)

「透明度」を表す基準がクラリティです。
キズ、欠け、内包物(インクルージョン)の大きさ、性質などが鑑定の対象になります。
ダイヤモンドの最大の魅力である「輝き」に影響するため、透明度が高いほど評価は高くなります。

Cut(カット/研磨)

他の3つの要素がダイヤモンドのもともとの性質であるのに対し、カットは人の手によって加えられる要素となります。
より高い評価を受けるためには、洗練されたカット職人の技術が必要になります。
5段階でクオリティを評価され、カット・対称性(シンメトリー)・研磨すべてが最高の「Excellent(エクセレント)」と評価されたダイヤモンドは、「3EX(トリプルエクセレント)と呼ばれます。

世界中の人々を魅了してきたダイヤモンド

ダイヤモンドに魅せられた歴史上の人物や著名人は世界中に数多く存在します。よく知られているのは、フランス国王ルイ16世の王妃マリー・アントワネット。
宝飾品に目がなかったマリーが特に愛したのがダイヤモンドやパール、アクアマリンで、ルイ16世が彼女に送った大ぶりのダイヤモンドイヤリングは、現在もアメリカのスミソニアン国立自然史博物館に展示されています。

また、アメリカが生んだ伝説の女優マリリン・モンローが主演を務めた『紳士は金髪がお好き』も、ダイヤモンドを語る上では欠かせません。
マリリンはダイヤモンドとお金持ちに目がない主人公を演じ、「ダイヤモンドは女の一番の親友」と歌い上げました。鮮やかなピンクのドレスを着て、ダイヤモンドへの愛を情熱的に歌う姿はとてもチャーミングです。

ダイヤモンドのお手入れ方法

世界一硬いと言われるダイヤモンドとはいえ、日々のお手入れは欠かせません。その美しさを愛でながら、丁寧にケアしてあげましょう。

普段のお手入れ

柔らかい布で全体をやさしく拭きます。

特別なお手入れ

中性洗剤を溶かしたぬるま湯にダイヤモンドを入れ、柔らかいブラシでやさしくこすって洗いましょう。終わったら真水でよくすすぎ、柔らかい布で水気を拭き取ります。

お手入れの注意点

キズに強い反面、皮脂汚れや静電気によるほこりが表面につきやすい宝石なので、こまめに拭き取りなどのお手入れをしましょう

今も昔も、世界中の人々を虜にし続けているダイヤモンド。
生命が芽吹く4月の誕生石として、春にはより一層美しい輝きを見せてくれそうです。

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